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著者:渡辺 佑基
ページ数:280
サイズ:新書
発行年月:2026年04月
出版社:中央公論新社
サバンナを歩き、極地の海に潜り、大空を飛んで渡る野生動物たち。
彼らは、どのように食べ、逃げ、眠り、子を育てるのか?
本書は、生き物に超小型センサーやカメラを装着するバイオロギングという手法で謎に迫る。
「ヒヒは多数決で行き先を決める」「アザラシは一晩に四千回も狩りをする」などの発見から、厳しい環境を生き抜く進化のメカニズムが明らかに。
そこから見えてくる、ヒトの身体や行動に潜む進化的な意味も探る。
目次
はじめに――バイオロギングが明かす野生動物の非凡な日常
第一章 サメは横に傾いて泳ぐ――怠ける
野生動物は働き者か?/カモがネギを背負ってやってきた/機器回収の天国と地獄/体を横倒しにして泳ぐサメ/第三の胸びれ仮説/薄気味悪い北極海の主/体育会系サメ実験/常識外れのスローライフ/ハチドリは鳥界の変わり者/異様なエネルギー節約術/鳥の編隊飛行は本当に楽か/トキは渦の性質を知っている/アフリカゾウしか知らぬ悩み/コアラの直面する大問題/木に抱き付く二つの理由/直立二足歩行は楽なのか/狩猟採集民のエネルギー収支/ヒトのヒトらしい生き方/ランニングに潜む壮大な皮肉
第二章 アザラシは一晩に4000回狩りをする――食べる
給食大好き人間の末路/淡水湖のアザラシは何を食べるか/エタノールと百万本のバラ/捕獲と機器回収ははらはらの連続/アザラシの狩りは超高頻度/右利き、左利きのある魚/ファストフードは天から降ってくる/ナガスクジラという口の妖怪/クジラはなぜ大きいか/バイソンの呑気にも意味がある/おとぎ話のような科学的発見/都市を生き抜く奥義を身に付けた鳥/うまいものはなぜうまい?/舌という検問所/子どもが野菜を嫌う理由/体が欲する甘みと塩味/酸味とうまみの意味するところ/なぜ麻婆豆腐はうまいのか
第三章 鳥は飛びながらまどろむ――眠る
Z氏の謎/眠ることは生きること/片目を開けてまどろむ鳥/オットセイが海面で横臥する理由/鳥は飛びながら眠るのか/男はつらいよ/鳥が見せる二つの寝相の謎/くちばしの意外な機能/アザラシの「ふらふら潜水」/潜りながら眠るという妙技/すべての動物は眠るのか/クラゲの睡眠を調べる/旅先で寝付けぬ理由/月の満ち欠けとヒトの睡眠/一か月周期の不思議なリズム/体内でゆらめく残り火
第四章 閉経というミステリー――産む、育てる
どろんと消えたアザラシ母子/超特急の子育て作戦/卵を無駄死にさせるペンギン/マカロニペンギンが教えてくれること/「托卵」という化かし合戦/進化の軍拡競争/氷の消えた南極/海氷消失はペンギンにとって吉か凶か/温暖化が天の恩恵!?/親鳥は太り、雛はすくすくと育つ/極地の動物がくれた教訓/コウモリの母は心配性/外の世界へ飛び立つ日/孤立した池に魚がいるのはなぜ?/鳥の糞からの復活劇/魚は統計を知っている/閉経という巨大な謎/おばあちゃんの生物的役割/シャチやゾウの祖母は孫を世話するか/波平とフネに第四子が産まれたら/ハクジラ類が教えてくれる閉経の進化/50歳の閉経、80歳の寿命の意味
第五章 ヒヒのあっぱれな民主政治――群れる
キャンプ地を襲う静寂の悪魔/集団行動という進化の産物/群れの行先は誰が決める?/ヒヒの民主主義/ハトの群れにリーダーはいるか/渡り鳥の先輩と後輩/ツルの社会教育/海鳥の群れが情報交換!?/ウの情報センター/魚の群れが成立する仕組み/ヒトに友達がいるという謎/世界中の狩猟採集民を調べてわかったこと/他人同士を結び付けるもの/物語の力
おわりに――生物進化という永遠の謎
著:渡辺佑基
総合研究大学院大学統合進化科学研究センター教授.1978年生まれ.東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了.国立極地研究所准教授を経て現職.野生動物に小型の記録計を取り付けるバイオロギングという手法で魚類,海鳥,海生哺乳類の生態を調べている.東京大学総長賞,山崎賞受賞.『ペンギンが教えてくれた物理のはなし』で第68回毎日出版文化賞受賞.他の著書に『進化の法則は北極のサメが知っていた』(河出新書)など.
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